時間が矢のように過ぎていきます
ついこの前までは、「暑い暑い」とぼやいていたのになんだか急に肌寒くなり、気が付くと11月も新月の撮影好機になってしまいました
さて、仕事の休みと好天が合ったので、お気に入りの観測場所へ出かけてみました
一時的に冬型の気圧配置になったようで、西が開けたこの場所では、かなり西風に悩まされました
日没後、オレンジから紺へのグラデーション
今夜の星空への期待が、心をときめかせます
南アルプス深南部の稜線にかかる雲が、西風の強さも物語っていました
薄明が終わるころ、季節外れの夏の大三角と秋の天の川がまだ目前に立ち昇っていました
行く季節を惜しむように、沈みゆく銀河とはくちょう座を見送りました
毎年毎年繰り返される変わらないその光景を、毎年毎年違った心で見守ってきました
そして今年の去り行く天の川を見上げた時、この変わらない美しい星空を、ただ素直に受け入れられる自分がとても幸せな人間だと感じました
一つのところに留まらず、常に変化していくもの
一つの姿のまま、ずっと変わらないもの
その狭間の中で僕の心は、幼少の頃から今の自分へと、徐々に徐々に形成されてきたのだと思います
そして、これからも、ずっとこの星空を見守っていきたいと思いました