星降る夜空を求めて

星景写真、星野写真の撮影を楽しんでいます

星座の歴史 生い立ちと発展

僕たちが見上げている星空

無限の宇宙空間に輝く無限の星々

 

いつしか人は、その星をグループ分けをして、星座を形作ってきました

それはどうやって作られてきたのでしょうか

 

実は、いま僕たちが認識している主な星座のほとんどは、紀元前には形が出来上がり、紀元2世紀の半ばに、プトレマイオス(トレミー)と言うギリシア天文学者によって 設定されています

 

紀元前から現在まで、人々が見上げる星空は、それほど変わってはいないのです

ただ、星座から得られる情報の必要性や、星座の生活への密着度、そしてなにより星座の輝きは、今と昔ではまったく違ったものなのでしょうが、、

 

ほんの少し、星座の歴史を紐解くことで、見上げる星座の見かたが変わるかもしれません、よろしかったらお付き合いしてみてください

 

*僕の貧弱な知識をもとに調べた事を、かみ砕いて表現をしています、もし事実と異なることがありましたら、どうぞご指摘ください

 

 

● 星座の生い立ち

今も昔も、星の輝きは人々を魅了してやみません

しかし古来、人が星に注目するのは、その魅力以外にもっと人々の生活に密着した必要性があったからではないでしょうか

まだ、文字も暦もはっきりと出来上がっていなかった4大文明以前、季節の到来を告げる星の存在を子供たちに伝承するには、口伝えで教えるしかありませんでした

そこで、星を単体で見るよりもグループ分けして、「あの3つ並んだ星」とか、「柄杓のような形の星」とか、星々を線でつないだイメージとしてとらえた方が、より具体的に確実に、その季節の星々を印象付けられ事を学んでいったのではないでしょうか

 

いつしかグループ分けされた星々が、その神秘性により、神話に登場する英雄たちや怪物になぞられ、徐々に星座が出来上がっていったのだと思います

 

 

 ● なぜ人々に星座が必要だったのか

今の僕たちは、1日は24時間であり1年は356日、地球は太陽の周りを1年かけて公転し、24時間で自転している事を、常識として理解しています

時計も持っていれば、カレンダーもある

四季の移ろいを、カレンダーから当たり前のように読み取り、一年の行事を計画します

 

でも、古代の人たちには、カレンダーもなければ正確な時計もない、コンパスももちろんありません

そんな彼らが、時や季節、そして方角を知るためには、星や太陽の動きが必要不可欠でした

 

「あの形の配列の星が、宵の始まりに地平から登ってくる頃は、川が氾濫をする」

「あの星々が姿を現したら、種をまく頃だ」

など、星座の原型は、人々の生活に密着をしていたであろうことは、想像に難しくありません

 

 

● 黄道12星座

太陽が空を通る道、黄道

この黄道を、春分点を起点に30度づつ刻み、それぞれ振り分けられた領域を「黄道12宮 Zodiac」と呼びます

 

この12宮が誕生したのは、古代バビロニアだと言われています

 

バビロニアでは、天体観測用の建築物が建てられ、正確な観測が行われていました

そして高度な数学が発達し、それを用いて星や惑星の運行も、より複雑で細やかな計算ができるようになりました

中でも、最も重要な天体「太陽」の位置を示すために、春分点を起点に太陽の描く円軌道を正確に12等分し、そこに割り当てられた12の領域「黄道12宮」が出来上がりました

 

この12宮に割り当てられた12の星座は各地に伝承し、その姿を変えていきます

 

そして12の星座は、のちにギリシアに渡り民間伝承と結びつき、現在の星座の原型が作られていったそうです

 

黄道12星座が完成した時代には、春分点はおひつじ座にあったため、黄道12星座の始まりの星座はおひつじ座とされています

*現在は地球の歳差運動により若干ずれ、春分点うお座に移っています

 

黄道12星座

おひつじ座→おうし座→ふたご座→かに座→しし座→おとめ座→てんびん座→さそり座→いて座→やぎ座→みずがめ座→うお座

 

日本の占星術は一般的に「・・・座生まれ」と誕生日を黄道12星座に当てはめて表現していますが、これはその誕生日に太陽が位置している星座ということになります

*これも、歳差運動により現在は若干のずれがありますが

 

 

 

● トレミーの48星座

トレミー(プトレマイオス)は紀元2世紀前半にアレクサンドリア天体観測などの活動をしていたとされています

 

このトレミーが、ヒッパルコス等の先時代の天文学者の著書をもとに、自らの観測の成果を含め、1200余りの恒星の位置と光度、そして49個の星座を掲載した一大集大成の著書が「アルマゲスト(メガレ・シンタクシス)」です

*現在ひとつは存在しない星座なので48星座になります

このアルマゲストは、発表後1400年以上も天文学のバイブルとして使われ続けてきました

 

現在、北天にあるほとんどの星座は、このトレミーにより設定されています

僕たちが日本から見上げる星座のほとんどは、トレミーの48星座なのです

 

 

● 現在の全天88星座

トレミーが48星座を設定してからおよそ1400年後の16世紀末から新星座設定ブームがおこりました

トレミーの48星座は北天のみの星座で、大航海時代の到来とともに、南天での星座の必要性が背景にありましたが、それ以外にも、自分の名前を星空に記したい権力者の下心などがあったようです

様々な星座が乱立しましたが、このブームは18世紀には収束に向かいました

 

しかし、それまでに作られた多くの星座は、その製作者独自の解釈によるため、星座の世界は混乱せざるを得ませんでした

 

1920年に発足した国際天文学連合は1923年に、この問題の解決をはかるため、国際的に正式な星図の制作に取り掛かります

そして1930年、全天88星座が制定され、星座の境界線と星座名が、国際的に共通なものとして出来上がったのです

なお、上記のとおり、88星座は、境界線と星座名のみが設定されていて、星座線や星座絵は設定されておりません

 

 

 

● 星空を楽しむために

現在は古代の人たちのように、生活に密着した星座感はありません

僕たちは、ただ星空を楽しむために星座を見上げています

 

特徴的な星座以外の星座を見分けるのは、初心者には困難だと思います

でも、星座表などを頼りに、星空を見上げていると、形的な特徴を感じ取った時、不思議とその星座が自分の頭の中で確立されていきます

 

そして一度覚えた星座は、その形で記憶にインプットされ、次回以降は瞬時に見分ける事ができるようになります

 

そして、その星座から季節を感じ取ったり、メシエ天体や流星の位置確認にしたり、より楽しみが増えていきます

神話に想いを馳せながら、星空を見上げるのも素敵でしょう

 

現代を生きる僕たちにだからできる星座の楽しみ方を、ぜひ皆さんにも楽しんでもらいたいと思っています