星降る夜空を求めて

星景写真、星野写真を撮影しています

網状星雲 はくちょう座超新星残骸

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はくちょうの翼付近にある、超新星残骸「網状星雲」です

露出が足りなく、本当はお見せできる写真ではないのですが、とっても憧れの対象なので載せてみました

もっとしっかり撮ると、まるで網のように複雑なすじ(フィラメント)が見られるんですが、、

 

この星雲は、数万年前に爆発を起こした超新星の残骸ガスが、毎秒100㎞の速さで広がり続けている姿だと考えられています

見かけの大きさは、実に満月の6倍ほどにもなります

 

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上に写真の右側部分をトリミングしてみました

赤い帯と、青い帯が絡み合って、なんとも言えない発色です

 

中学生の頃、天文ガイドと言う雑誌で、このカットを見とても感動し、何時かは自分でも撮影してみたいと、ずっと心の奥にしまってあったのですが、やっと実現できました

 

でも、まだ露出不足の上、現像処理もうまくいかず、ソフトで何とかごまかして仕上げています

 

この星雲も、そろそろ撮影好機がやってきましたので、今年は何としてももっときれいに撮りたいと意気込んでおります!!

季節の移ろい 星空に季節を想う

数日まえ、いつものジョギングコースを通っていると、ツクツクホウシの鳴き声を耳にしました

 

一瞬、耳を疑いましたが、間違えようがありません

 

まだ梅雨が明けたばかりのなのに、もう秋の気配を感じた気がしました

 

季節はそんな風に、そっと、しかし確実に移ろっていくものなのですよね

 

 

星空の写真を撮影していると、いつも季節を先取りしています

 

撮影が本格的に始まるのは、人々の生活の雑踏が収まり、町の灯りが消えて、舞い上がっていた淀んだ空気が沈殿し、空が澄み始めるのは、午前零時を過ぎたあたりからです

 

その時見上げる星空は、ひと季節進んだ星空になっています

明け方には、ふた季節も進んでいます

 

星座は、昔から季節を告げる役目を負ってきましたが、それはあくまでも決まった時間帯での話になります

 

真夏の夜に見上げる、ペガスス座アンドロメダ座

そして明け方には、おうし座のプレアデスや、オリオンの三つ星が、東の空から昇ってきます

 

何とも季節にミスマッチな星座を僕はいつも見上げています

 

でも、先取りした季節を、それがこれから確実にやってくるんだなと、やはり心の中で季節を先取りしていたりします

 

僕はいま、この記事を、クマゼミの大合唱の中で書いています

でも、あと一度、月が満月を迎え、新月になったら、ツクツクホウシの大合唱を聴いているでしょう

 

こんな風に、季節を感じられる事が、僕の一番の歓びなのかもしれません

 

そして、その季節を一番に教えてくれるのが、星空の星座たちなんです

 

 

まだまだ、本格的な暑さはこれからだと思います

この夏も、体調に気をつけて過ごしましょう

M57 こと座環状星雲

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こと座にある、惑星状星雲M57です

ドーナツのような形なので、ドーナツ星雲とかリング星雲と呼ばれています

小型の望遠鏡でもドーナツ状に見えるため、夏の人気者です

ただ自動導入がないと、初心者の方には見つけるのが難しいかもしれません

 

このM57環状星雲は、中心に終焉を迎えた星「白色矮星」(はくしょうわいせい)があり、そこから噴出したガスが、白色矮星の紫外線によって蛍光灯のように輝いている姿だそうです

カテゴリー的には、「惑星状星雲」に分類されます

 

望遠鏡で比較的よく見えるM57ですが、写真に写すとなると、難しいんです

僕の持っている機材では、小さすぎる対象なので、あまり撮影意欲がわきません、1000mmくらいの焦点距離は欲しいところですが、焦点距離が長くなると、撮影がよりシビアになるんですよね

 

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無理やり強拡大してみましたが、こんな感じです

せめて、カメラのセンサー上に、このくらいの大きさで写ってくれればいいのですが、、

 

今シーズンも、師匠の土管(30cmF4反射ニュートン)で、リアルに見て楽しみたいと思います

夏の夜空を羽ばたく白鳥座

星空の写真を撮影していると、時の経つのを忘れている事がよくあります

地球は自転をしているので、見かけ上、星々は常に動いているのですが、その日周運動をとても実感するのが、星空撮影をしている時です

特に、この時期の白鳥座は、まるで夜空を羽ばたいて、頭上を通過していくような感覚に陥ります

 

夕刻の薄明が終わる8時ころ、機材のセッティングにかかりますが、ちょうど白鳥座は東北の空へと昇り始めています

赤道儀のセット、PCソフトの起動・同期、オートガイダーのキャリブレーション、そして何よりレンズを外気温になじませます

こんな事をしているうちに1時間ほどはアッという間に過ぎていき、先ほどはまだ低空だった白鳥は、いよいよ夜空へと舞い上がり、翼を広げて羽ばたき始めています

 

撮影が始まると、1カットに1~2時間ほど費やすのですが、その間は、食事を楽しんだり、時折機材を監視しながら仮眠をしたり、仲間と星談義をしたり、そんな事をしている間に、気が付くと白鳥は頭上で雄大な姿を誇示するかのように、その十字を輝かせています

そして3カット4カットと撮影が進むにつれて、頭上を飛び越え西の空へと傾き始めます

 

この感覚は、たぶんここで書いても読んだ人には分からないと思うんですが、でも僕の中にしまい込んでおくのがとても勿体ないような気がして、なんか伝えようと書いています

 

眠い目をこすりながら、のんびり空を見上げている、しかも一晩中です

とてもスローな心地よい時間なんですが、それとはうらはらに頭の中で時間の圧縮が起こって、星空の日周運動を実感できているのでしょうか

 

白鳥座が夜空を羽ばたいて駆け抜ける今の季節の夜空が、僕は特に好きなんです

夏の星座 さそり座「勇者オリオンへの刺客」

夏の代表的な星座「さそり座」見つけてみましょう

目印は赤く輝く1等星「アンタレス

南の空を見てみましょう、そんなに高く首を持ち上げる必要はありません

暗い空なら天の川が雲のように確認できるはずです、その天の川の一番濃い「スタークラウド」と呼ばれ部分から、少し右にそれたところに、深紅に輝く星が目を引くと思います、これが全天で21ある1等星のひとつ、さそり座のアンタレスです

ちなみにアンタレスの等級はおよそ0.9等星、都会の空でさそり座の全容はみえなくとも、アンタレスは確認できると思います

このアンタレスを中心に、アルファベットのS字を描くように星が並んでいます、これがさそり座です

夏を代表する星座で、黄道12星座の第8座にあたります

 

神話「オリオンへの刺客」

諸説がありますが、さそり座は女神ヘーラー(大地の女神ガイアと言う説もあります)からオリオンを殺すために放たれた大サソリであるとされています

オリオンは狩りの名手でしたが、ある時「自分はこの地上のありとあらゆる獣を射止めてみせる」と豪語しました

この言葉に激怒した女神ヘーラーが、大サソリをオリオンのもとへ送り、猛毒の尾で刺殺させました

この大サソリの功績を女神ヘーラーによってたたえられ、天に昇って星座となったそうです

オリオンも星座となりましたが、空に昇ってもサソリを恐れており、さそり座が昇り始めると、ひそかに西の空へと姿を隠してしまうのだそうです

 

深紅の1等星「アンタレス

さそり座の中心で輝くアンタレスですが、「サソリの心臓」とも言われ、バイエル記号は「さそり座α星」、全天で13番目の明るさです

アンタレスの言葉の由来は、アンチ アレース「火星に対抗するもの」だそうです

火星はおよそ15年周期で地球に大接近しますが、季節は必ず夏でさそり座の近くで輝きます

この様子が、まるで火星とアンタレスが競い合っているように、古代の人は見ていたのでしょう

さて恒星アンタレスですが、赤色超巨星と言う、恒星の中ではお年寄りの部類に入る大きな星で、直径は太陽の700倍もあるそうです

星の一生の終わりに近づきつつあるアンタレスは、非常に不安定で周囲にガスや塵をまき散らかし、やがて超新星爆発を起こす運命にあります

もし超新星爆発を起こした場合、太陽系から500光年ほどしか距離が離れていないため、地球にも影響が及ぶものと考えられています

 

さそり座に属する天体

さそり座はスタークラウド近辺に位置しているので、微光星がたくさんあり、散開星団球状星団が、肉眼はもちろん双眼鏡や望遠鏡で楽しむことができます

 

アンタレスのすぐ西側に、球状星団M4があります

双眼鏡では小さな繭のような星雲状に見え、あまり面白くはありませんが、10㎝クラスの望遠鏡で見ると、中心から微光星が枝のように繋がって見える様子が確認できます

ただ、さそり座自体、高度があまり上がらないため、大気の影響によって見え方がかなり左右されてしまいますので、空気の澄んだ日に、南中時間を確かめて観測するとよいでしょう

 

サソリの尾の近く、北東付近、いて座との中間に散開星団M6とM7が並んでいます

まさにスタークラウドの真っ只中なので、星雲状の微光星を背景に星の不規則な集団を楽しむことができます

北側(上方)の小さな散開星団がM6、そのすぐ左下にM6よりも少し大型の散開星団がM7

どちらも双眼鏡での観測が最適で、M6はぼんやりとした星雲状の中に星々が東西に並んでいる様子を、M7はM6に比べ大粒の星が見事に広がって星団を形成している姿が美しく見ることができます

どちらも望遠鏡で観測する場合は、40倍程度の低倍率がおすすめですよ

 

 

 

北アメリカ星雲 NGC7000 夏の夜空を彩る赤い北アメリカ大陸

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はくちょう座の尾の部分、1等星デネブのすぐ後ろに、この北アメリカ星雲NGC7000が広がっています

その形が北アメリカ大陸に似ているということから、この通称で呼ばれています

なるほど、ユカタン半島やメキシコ湾、フロリダ半島などが特徴的ですね

メキシコ湾に見える黒く抜けている部分は、この星雲より手前に存在する暗黒星雲に遮られているために、こんな風に見えているそうです

 

少し難しい話になりますが、この赤い星雲は電離した水素から成る星間雲で、近くの恒星の紫外線を受けて発光しているそうです
星雲内部では新しい星々が誕生しているので、この領域の事を「星の揺りかご」と呼んでいます

 

結構な広がりの散光星雲で、満月のおよそ10倍ほどの大きさがあります

天の川の流れのただなかに浮かびあがっているため、写真に撮ると、「これでもか!」っていうくらいに微光星が背景に写し出されます

 

肉眼や双眼鏡で見えると説明している本もありますが、残念ながら僕は確認できたことはありません

撮影のために構図決めをするのに大変な苦労をしました

まあ、僕が未熟なのですが、、、

 

今年もそろそろ撮影好機を迎えようとしています

昨年撮ったこの写真よりも、もう少し星雲ガスの複雑な流れを写し出したいと考えています

そして、この写真では切れてしまっている、すぐ右隣にある「ペリカン星雲」も並べて入れたいなぁと

 

さて、良い写真がとれるでしょうか、、、

天候不良

いよいよ新月を迎え、先週から観測好機に入っているのですが、天候不良で観測には出かけられません

梅雨も明けたはずなのですが、、

 

月の満ち欠けのサイクル、自分の休み、天候、諸条件を考慮すると、チャンスはなかなか限られてしまいます

 

この月の観測好機は、今週いっぱいと言うところでしょうか

週間予報だと、木曜日あたりから少し安定してくるようですが、沖合の台風の動きが心配ですね

 

明日の水星食も、どうやら見られそうにありませんね